オニール橋

「月面に橋のようなアーチ状の地形が存在する」として話題になるオニール橋ですが、現在までの詳細な観測の結果、そのような地形は存在しないと考えられています。以下、参考文献の記述を3点、ご紹介します。

「1953年7月29日1時30分ころ、ニューヨーク、ヘラルド・トリビューンの記者オニールは口径10cm×55で天然橋を見出したと報じた。現在では否定にかたむいている。」 (「月面とその観測」 中野繁著 恒星社厚生閣)

「この二つの岬は侵食された二つのクレーターによって隔てられている。かつては岬がつながっていたといわれるが、そのような橋は存在しない。」 (「月面ウォッチング」 A.ルークル著 山田卓訳 地人書館)

「1953年ニューヨーク ヘラルド トリビューンの編集者J.オニールは、この2つの岬をつなぐ天然橋を口径10cmの望遠鏡で観測したと発表し、オニール橋と名付けられた。一時は大騒ぎになったがまもなく観測の誤りであることがわかった。」 (「月の地形ウオッチングガイド」 白尾元理著 誠文堂新光社)



画像中央の丸い平原が危難の海で矢印のあたりがオニール橋が存在したと思われていた場所です。上弦側。(2013.3.16撮影 ミューロン250)


ふたつの矢印の交点あたりがオニール橋が存在したと思われていた場所で、危難の海の西端のラヴィニウム岬とオリーブ岬の中間あたりになります。上弦側の拡大画像です。(2007.3.23撮影 YK-200)


下弦側の画像です。(2013.7.26撮影 オライオンVX300-L)


下弦側の拡大画像です。オニールが見たのも下弦側だったそうです。(2013.7.26撮影 オライオンVX300-L)