縁の海のスウォール

縁の海(ふちのうみ)は月の東端付近に見える複雑な形をした海です。この縁の海付近に白っぽくうねる渦巻きのような模様が多数見られますが、これがスウォール(swirl : 渦巻き)です。秤動の条件が良いときには下の画像の矢印付近のスウォールがよく見えます。

大規模なスウォールはこの「縁の海」と「ライナーγ」、月の裏側の「賢者の海」にあり、いずれも強い磁気異常を伴います。何とも不思議な形をしていますが、どのようにしてできたかはまだよく分かっていないようです。

ここでは縁の海の画像のほかにライナーγ、月探査機による縁の海の画像、「かぐや」による賢者の海のスウォールの画像と映像を掲載しました。

「縁の海のスウォール」はLunar100の一番最後、100番目です。


縁の海付近 2015. 2.24  ミューロン250 + DMK21AU618 + IRパス 2枚合成
縁の海付近 2015. 2.23  ミューロン250 + DMK21AU618 + IRパス
Goddar C付近のスウォール 
2015. 2.24  ミューロン250 + テレビュー2倍バロー + DMK21AU618 + IRパス
2014. 1. 6  ミューロン250 + 笠井1.5倍バロー + Baader RG610 +  DMK31AU03
昨年撮影した縁の海。 気流は良かったのですが、今年より秤動の条件はよくありません。右下は危難の海。
ライナーγ 2010. 9. 3 ミューロン250 + DMK31AU03
嵐の大洋にあるライナーγ。ライナーγは彗星の衝突によってできたと考えられていたようで、私も何度もそのような記述を読んだ記憶があります。しかし「月の地形ウオッチングガイド」によると、「近年、彗星が月面に衝突することはまれな現象ではないことがわかってきたので、彗星衝突ではスウォールが月面の数ヵ所にしかないことを説明できない」とのことです。








月探査機による縁の海の画像 (C)NASA
中央にある周囲が白く見えるクレーターがGoddardで、その左の周壁が一部途切れている丸いクレーターがGoddard Cです。このGoddard Cの左下あたりが地球上から見やすい位置のスウォールで、今回撮影したのもこのあたりです。
画像の左下から右上にかけて数多くのスウォールが密集しているのが分かります。(クリックすると大きな画像が表示されます。)




「賢者の海」のスウォール 「かぐや」HDTVの画像 
(C)宇宙航空研究開発機構(JAXA)
「かぐや」HDTVによる賢者の海の画像です。とても見事なスウォールですが、月の裏側にあるため地球からは見えないのが残念です。(クリックすると大きな画像が表示されます。)



「かぐや」HDTVによる 賢者の海 
(C)宇宙航空研究開発機構(JAXA)